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NEW第49回能楽祭を開催致します。

第29回二之丸薪能にお越し頂き、ありがとうございました。
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ごあいさつ


 このたび愛媛能楽協会は公益社団法人として再出発することとなりました。
 公益社団法人愛媛能楽協会の源流は松山藩お抱え能楽師が廃藩置県で扶持を失い、自活するため松山藩の装束・面などを譲り受け松山能楽会を結成したことに遡ります。明治時代高浜虚子の兄池内信嘉が上京し、現在の公益社団法人能楽協会(プロの全国組織)のもととなる能楽協会の設立に奔走したり、現在の東京芸術大学の前身である東京音楽学校に能楽囃子科を設け後進の指導に尽力し、能楽を体系的に捕らえるなどの活躍をしました。また大鼓方で人間国宝第1号となった川崎九淵師、喜多流金子亀五郎師、ワキ方人間国宝 宝生弥一師など愛媛出身の能楽師が中央の能楽を支えてきました。
 昭和40年に完成の松山市民会館小ホールに常設の能舞台を設置し、愛媛の能楽発展の基礎がつくられました。当時公共施設内に能舞台を設置したところはなく、その後国立能楽堂はじめ各地に公設の能楽堂が作られたことのさきがけとして現在も愛媛能楽の中心として活動の場を提供しています。この舞台設置に奔走した松山能楽会を昭和47年発展的に解消し、愛媛県内の能楽愛好家の組織として社団法人愛媛能楽協会を設立しました。アマチュアの能楽団体で社団法人格を有する唯一の団体として、愛媛の能楽振興、発展のため努力してまいりました。その中で平成2年開催の第5回国民文化祭えひめで初めて能楽部門を創り愛媛の能楽を全国に発信しました。それ以降各地の国民文化祭で能楽部門が開催されていることからその先見性に高い評価が与えられています。平成8年には道後温泉大和屋本店に本格的な能舞台千寿殿を設置し、観光客、宿泊客をはじめ、多くの人に能の鑑賞や体験する機会を提供しています。
 現在会員団体の指導者としてシテ方藤井徳三師、藤井完治師、浦田保浩師、藤波重彦師、井上裕久師、越賀隆之師、池内光之助師、藤井丈雄師、金子敬一郎師、宇高通成師、囃子方人間国宝 曽和博朗師、人間国宝 亀井忠雄師、竹村英雄師、小寺佐七師、観世元伯師、前川光長師、中谷明師、光田洋一師など現代能楽界を支える先生方を迎え、精進する一方、地元の職分で国の重要無形文化財能楽総合認定保持者喜多流金子匡一師、ワキ方坂苗融師、狂言方古川道郎師などを中心に演能を続けております。
 今般公益法人制度改革により平成26年4月1日に公益社団法人へ移行いたしましたが、これまで以上に公益事業に積極的に取り組み愛媛の能楽発展普及に取り組んでまいります。
 今後とも公益社団法人愛媛能楽協会へご支援、ご協力の程お願い申し上げ、ごあいさつといたします。

平成26年4月
公益社団法人愛媛能楽協会 会長(代表理事) 奥村武久
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